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医療法人社団 正路会 グループ院ご紹介

新すみれ通信 LETTER

すみれ通信2023年10月号

からだを守る唾液の力

近年、体を病気から守るための「免疫」システムの中で「唾液」の成分や働きが着目されています。口から細菌やウイルスが侵入しますが、第一の防波堤となるのが唾液なのです。唾液には免疫効果のある抗菌物質や抗体が存在しています。

◆Ig A(免疫グロブリンA)

唾液の中の抗菌物質の中でエース的な存在なのが、Ig A(免疫グロブリンA)です。Ig A(免疫グロブリンA)は、口からウイルスが入ると、ウイルスが粘膜に付着しないように複数のIgAがくっついて取り囲んで無力化します。そして、唾液がそれらを洗い流すのです。

また、IgAは、身体の免疫の6割を担うといわれる腸の環境と相関関係があります。唾液中のIgAは、口内で細菌やウイルスを除去して、悪玉菌が腸内への侵入するのを防ぎ、腸内フローラのバランスを保つことに寄与します。腸内フローラのバランスが良いと、腸から産生される免疫物質の質が良くなり、更に口内のIgAの質も向上するというわけです。

◆ラクトフェリン

近年ラクトフェリン入りのヨーグルトが発売されて話題になったので、ご存じの方も多いかもしれません。ラクトフェリンは、細菌の生存に必要な鉄を細菌から奪い取り、その活動を停止させます。また、ウイルスが生体に結合するのを阻止することもあります。一般的には腸内環境を整える成分として知られていますが、歯周病菌の生育を抑制し、バイオフィルム(プラーク=歯垢)の形成を阻害するという研究結果も報告されています。

◆リゾチーム

細菌の持つ細胞壁を構成する物質を分解することで、細菌が機能できなくなるようにします。リゾチームは細胞壁を持っている多くの細菌に働きかける抗菌性をもっています。

★唾液を増やそう

・唾液腺マッサージ

唾液を増やすためには唾液腺マッサージがお勧めです。

毎日数回のマッサージを1年くらい続けると唾液量は増していきます。

舌下腺・・・親指を立てて、顎の下を押すように10回程度刺激る。

顎下線・・・手の指をそろえて顎の下にはめるように置き、後ろから前へ10回程度動かす。

耳下腺・・・耳の下より前を人差指、中指、薬指で回すように刺激する。10回以上繰り返しましょう。

・歯科医院でみてもらおう

唾液が出にくい、臭いが気になる、よだれが止まらないなど、気になる症状があるときは、すぐに当院までご相談ください。