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すみれ通信 CATE01

すみれ通信2018年12月号

12月になりました。そろそろ年賀状作りを始める方も多いのではないでしょうか?

日本では昔から、新年を迎えると目上の方の所に出向いてお祝いのご挨拶をする「年始の挨拶回り」という習慣がありました。江戸時代になって交際範囲が広がると、ご挨拶に伺えない遠方の方に年始回りの代わりとして、新年への思いを込めた年賀状を書いてお送りするようになったそうです。その後、明治時代に郵便制度が整って郵便はがきが発行されると、「はがきで年賀状を送る」という習慣が急速に広まり、年賀状が文化として定着し、今日まで続いているのです。

年賀状を書く時間は、普段会えない人やお世話になった人に思いを馳せるひと時です。来年は天皇の生前退位のご表明を受けて、5月1日から新しい元号に切り替わるため、平成最後の年賀状になることも話題になっています。最近ではメールやSNSの普及により、年賀状を出さなくなったという人も、今回は筆を執ってみてはいかがでしょうか?

何かと慌ただしい年末年始ですが、年内に治療を終わらせるためにも早く歯科医院に行き、健康なお口になって新年のご馳走を食べましょう!

 

 

PMTCでインフルエンザを予防しよう!

 

インフルエンザ流行の季節です。

12月になり、インフルエンザが流行する季節となりました。インフルエンザの予防法といえば①手洗いうがい、②十分な睡眠、③人込みでのマスク着用などですが、最近の研究により、口腔内を清潔に保つことがインフルエンザ予防に繋がることがわかってきました。

 

★口腔内の細菌がインフルエンザウイルスの手助けをしている!?

インフルエンザウイルスは、鼻から喉(のど)にかけての粘膜の細胞にくっついて侵入します。ただし、粘膜はタンパク質で覆われているため、インフルエンザウイルスはなかなかくっつくことはできません。ところが口の中の細菌は、インフルエンザウイルスが細胞にくっつき、侵入するのを手助けするのです。「プロテアーゼ」「ノイラミニダーゼ」という酵素をつくりだし粘膜を覆っているタンパク質を破壊してしまうのです。また細菌が出す毒素(内毒素)は、粘膜に炎症をおこし感染をさらに拡大させてしまいます。細菌が繁殖した口の中は、インフルエンザウイルスにとって格好の環境なのです。

 

★口腔内の細菌が多いとインフルエンザの薬も効かなくなる!?

インフルエンザウイルスは細胞内に入り込み、ほかの細胞に感染を広げる際、ウイルスの表面にある「ノイラミニダーゼ(NA)」という酵素を使って自身を細胞表面から切り離します。タミフルやリレンザなどのインフルエンザ治療薬は、この(NA)の働きを妨げることで感染拡大を防ぐ薬です。しかし研究により口の中の2種類の細菌が、(NA)を作り出しウイルス増殖の手助けすることがわかりました。口腔内の細菌が多いと、インフルエンザ薬が効かない可能性があるのです。

 

★PMTCで口の中の細菌を減らそう!

お口の中の細菌の数は個人差がありますが、およそ1,000億~1兆個といわれています。細菌数は個人差が大きく、歯垢や歯石が多く汚れの目立つ人の口腔内には、綺麗な人の10 倍ぐらいの細菌がいます。

「PMTC」とは、Professional Mechanical Tooth Cleaning(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)の略です。当院では歯科衛生士が、様々な器具や機械を使って歯と歯の間・歯と歯肉の境目などの汚れや歯垢(プラーク)、歯石を徹底的に除去します。定期的にPMTCを受けることで、お口の中の細菌を減らすことができます。PMTCは自費治療ですが、たばこやコーヒー、紅茶などによる歯の頑固な着色や汚れも時間をかけて徹底的に落とすことができます。

虫歯や歯周病を予防するためには、3か月に一度の受診をお勧めしています。今年はインフルエンザ予防の一環としても、当院で「PMTC」を受けてみてはいかがでしょうか?